今回は、移住を検討している方に、アンテナ白馬独自の移住者目線で田舎暮らしの「楽しさ」や「大変さ」をお伝えします。
白馬に移住して10年以上のスタッフも、移住したばかりの当初は、田舎+雪国特有の習慣などにギャップを感じることがいくつもありました。
慣れてしまえば大したことはなくても、初めは大変なことばかり。
今回はその中の一つ、草刈りについてお話します。
雪かきと同じくらい大変な草刈り
「白馬村に住んでます」と言うと、「雪かきが大変でしょう?」という質問をよくされますが、雪かきと同じくらい夏の草刈りも大変です。
白馬村は自然が豊かな地域なので、アスファルトではない土の地面が多く、それはそれはしっかりと草が生えます。
よく「草むしり」なんて表現がありますが、むしって終わるレベルではないので、白馬の人は「草刈り」と呼びます。
そして、草刈り作業自体も主には「草刈り機」という”機械”を使って行う作業を「草刈り」と称しています。
草刈りの頻度
夏の期間は、ほぼ毎週のように作業しています。
冬の雪かきも大変ですが、雪は毎日降るわけではないので、やらなくて済む日もありますが、草は毎日確実に伸びてくるという点において、白馬を語る上では切っても切れないお話なんです。
ただし、これも含めて田舎暮らし。
草刈りや雪かきの大変さを差し引いても余りある魅力が、白馬にはあります!
白馬村では、2種類の草刈り機を使い分ける
話を戻しますが、草刈り機には二種類あります。
用途に応じて、プロペラ型や山林用、電動式/エンジン式など他にも色々ありますが、ここでは一般的に使われるエンジン式のタイプをご紹介します。
田舎の草刈り作業は、生えてる草の長さや地形などによって草刈り機を使い分けます。
これらの草刈り機についてそれぞれの特徴をまとめていきます。
刃(チップソー)
電動丸ノコギリのような、円盤状のものが先端についたタイプを「刃(ハ)」と呼びます。
一般的にイメージしやすいのはこの刃タイプの草刈り機ではないでしょうか。
用途は主に、長い草・大きい草を刈るとき。
文字通り刃で草を切るタイプなので、切った草をバタバタとなぎ倒すことができます。
刈った草はその場所に残ったままになるので、寄せ集める作業が必要。
パワーはあまり必要としないので、比較的安めの24ccクラスの草刈り機がオススメです。
刃の弱点
弱点は、石などにあたって先端のチップが欠けたり、曲がってしまうので、地形を気にしながら作業をする必要があること。
また、止まっているチップを触っても切れたりはしませんが、高速回転してる時にはかなり危険です!(当然ですが)
ヒモ(ナイロンカッター)
もう1種類は、先端にナイロン製のコードが生えているタイプ「ヒモ」です。
ヒモタイプは、中心から対角に伸びた2本のヒモが、高速回転することで草を刈り飛ばします。
回転力が大事で、ヒモをメインで使うなら草刈り機も27ccクラスのハイパワーモデルが必要です。
ヒモタイプの特徴は、素材がナイロンなので硬いモノを傷めない、という点です。
刃(チップソー)タイプでは、石垣や壁などのキワを刈る際に気を使いますが、紐タイプであれば、ギリギリまで攻め込めます。
壁や石などにガンガン当てながら攻めれるのがヒモの良さです。
回転中に触れたら、指がちぎれてしまうほどの威力がありますが、普段の取り扱いでは刃ほど神経質になる必要はないので、高校生くらいの子供でも、慣れればお手伝いできてしまいます。
ヒモの弱点
ヒモの弱点は、とにかく周りに迷惑を掛けるということ。
回転体を草にぶつけて切るという構造なので、石や草を周りに飛散させます。
一番近くにいる自分にはものすごい量の草の欠片が飛んできます。
草刈り後は全身が草だらけになるだけではなく、小石も飛んでいってしまうので、車や家の破損に繋がる可能性もあります。
そうならないためにも、作業前に小石を取り除くなど、飛散防止が必須。
刃とヒモのまとめ
刃とヒモは一長一短の特徴があるので、場所や時季などさまざまなケースに応じて使い分けることが大切です。
白馬の友人で、「刃だけ」「ヒモだけ」というように片方だけを所有している人はいなく、状況に応じてそれぞれを使い分けています。
同じ草刈り機の刃先を、ヒモに変えれば草刈り機本体は一台で済みますが、先述の通り場所によって使い分けがあるので、その都度刃先を交換するのが大変。
結局2台持ちになってしまうのが実情です。
刃 | ヒモ | |
草の対象 | 長い草 | 短い草 |
範囲 | 狭いところはNG | ギリギリまでOK |
周りへの注意 | 刃の周りだけ | 周囲全体に気を使う |
草刈り後の状態 | 草がその場に残る | 細かく破砕されて吹き飛ぶ |
草刈り機 | 24cc | 27cc |
さいごに
移住したら役立つ(かもしれない?)ちょっとした豆知識ですが、刃タイプは甲高い音、ヒモタイプは低い音を立てます。
田舎の朝は早く、夏の早朝5~6時から草刈りをおこなう家もありますが、夢うつつの状態でも耳に入ってくる音で、「刃で草刈りしてるのか」「ヒモで草刈りしてるのか」が分かるようになれば白馬人として一人前かも!?