老朽化や建て替えなどによって、いつか変わってしまう街の景色。
今ある美しい白馬の街並みを残しておこうと思い、少しずつ写真を撮り貯めています。
そんな写真とともに、白馬の街並みを紹介していくシリーズの第5弾!
前回の『【白馬の街並み #04】哀愁漂う夏のスキー場の景色』から少し間が空いてしまいましたが、今回は、いままさに大きく変わろうとしている「白馬駅前」です。
白馬駅前再開発プロジェクト
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白馬駅前のロータリーから見た新しいHBCビル(2026年10月撮影)
2022年に公開したシリーズ初回『【白馬の街並み #01】白馬駅前編』では、白馬駅周辺について「大規模な再開発がされていないのが特徴」と紹介しましたが、2026年冬、いよいよ駅前の姿が変わります。
駅前ロータリーの正面、国道148号を挟んだ向かい側で進められているのが、さくら不動産による「白馬駅前再開発プロジェクト」。
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取り壊し前のさくら不動産本社ビル(2023年11月撮影)
#01でもご紹介した、さくら不動産が本社を構えていた駅前の「HBCビル」を全面的に建て替えるもので、11月22日(日)から順次オープン予定。
さくら不動産のグループ会社で白馬で宿泊業を手がけるThe Hakuba Companyとの共同事業で、オフィス・宿泊施設・店舗が入る地上4階建ての複合施設に生まれ変わります。
※宿泊施設「COMMONS HAKUBA HOTEL8」は2027年2月開業予定
「白馬三山を第一に尊重する」設計
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北アルプス側には宿泊施設が入る。客室から美しい山の景色が眺望できるよう設計されている。(2026年10月撮影)
設計監修を務めるのは、白馬出身の建築家で名古屋市立大学の太幡英亮教授。
さくら不動産のプロジェクトページによると、新しいHBCビルは、駅前から白馬三山を望む方角に建っています。
そのため、設計のコンセプトは「白馬三山を第一に尊重する」こと。
上層階の屋根は白馬三山に揃えた傾斜をつけて、景色に馴染むデザインにしているそうです。
駅から建物までの距離も十分にとって、駅前から山々を見渡したときに圧迫感が出ないよう工夫されています。

温かみのあるカラマツ材を使用した外壁(2026年10月撮影)
外壁には長野県産のカラマツを使用。
設計にかかった期間はなんと4年ほど。
検討を重ねるごとにデザインがシンプルになっていったそうです。
どんな施設が入るの?
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1階のBurtonの窓には「1122(Sun) OPEN」の文字(2026年10月撮影)
新しいHBCビルに入居するのは、こちらの5つ。
- さくら不動産 本社オフィス
- 宿泊施設「COMMONS HAKUBA HOTEL8」
- セブン-イレブン
- Burton(バートン)
- カフェ
過去の記事では「ロータリー内や駅前に宿泊施設はありません」と書きましたが、2024年に白馬駅2階に「The Hakuba Station Room」がオープンし、今度は駅前にもホテルが誕生します。
客室は2〜4階にあり、どの部屋からも北アルプスの景色が眺められるように計画されているそう。
電車を降りて、すぐ目の前の宿にチェックインできるのはうれしいですね。
1階には、スノーボードブランドのBurton、セブン-イレブン、カフェが入ります。
スキーやスノーボードの道具を抱えた人、バスを待つ人、ちょっとひと休みしたい人。
駅前で過ごす時間の選択肢が、増えそうです。
電線が消えていく駅前の道
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白馬岳線の歩道。正面には雪化粧した白馬三山(2026年10月撮影)
再開発と並行して、白馬駅前ではもう一つ、景観を大きく変える工事が進んでいます。
それが、長野県による「白馬駅前無電柱化事業」。
電線を地中に埋めて、電柱をなくしていく取り組みです。
対象となっているのは次の2区間、合わせて約750m。
- 国道148号:白馬駅南の大樽橋付近〜白馬村役場入口の交差点(約400m)
- 県道白馬岳線:白馬駅交差点〜八方口の交差点(約350m)
令和2(2020)年度に国道148号、令和3(2021)年度に白馬岳線の工事が始まり、令和7(2025)年度からは国道148号の2期工区の工事も進められています。
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電柱がなくなった区間(2026年10月撮影)
目的は、災害時の避難や輸送路の確保、白馬らしい景観づくり、そして安全で歩きやすい歩行者空間をつくること。
実際に歩いてみると、空が広く感じられて、山の姿がすっきりと目に入ってきます。
ちなみに、無電柱化に合わせて新しくなった街灯のデザインも、HBCビルと同じ太幡教授によるもの。
駅前の景色は、ひとつの考え方でつながっているんですね。
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白馬駅前交差点付近。昔ながらの建物と電線が残る景色(2026年10月撮影)
とはいえ、駅前にはまだ電線が張り巡らされた、昔ながらの景色も残っています。
長年見慣れた風景も、数年後には姿を変えているかもしれません。
人の流れも変わる
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HBCビル沿いの歩道。工事はもう少し続く(2026年10月撮影)
これまでの白馬駅前は、到着したらバスやタクシーで各スキー場や宿へ向かう「通過点」の印象が強い場所でした。
駅前に泊まれて、買い物ができて、コーヒーを飲みながら山を眺められる。
そんな施設ができることで、駅前に人が滞在し、歩いてまわる流れが生まれそうです。
電柱がなくなって歩きやすくなった道とあわせて、駅前の景色だけでなく、人の動きも大きく変わっていきそうです。
おわり
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開発前のJR白馬駅前の様子(2024年12月撮影)
4年前、#01で「再開発されていないのが特徴」と紹介した白馬駅前。
その景色が、いま大きく変わろうとしています。
さくら不動産のプロジェクトページに掲載されたメッセージの中で、太幡教授はこのプロジェクトを「白馬駅前がいよいよ次の時代に入っていく大きなきっかけ」と語っています。
新しい駅前の姿が楽しみな一方で、見慣れた景色が変わっていく少しの寂しさも。
だからこそ、今の姿を写真に残しておきたいと思います。
11月22日のオープン後の様子も、またレポートします。
以上、『【白馬の街並み #05】生まれ変わる白馬駅前編』でした!
次回もお楽しみに。


