2025年の白馬村、何が変わった?

2025年・白馬村の今|観光地として進化したリアルな姿とは?

白馬村といえば、雄大な北アルプスを望む自然と、世界的にも知られるスキーリゾート。

その美しい風景に魅せられて移住した人も多く、私自身もその一人です。

ここ数年、特にコロナ禍が明けてから、白馬村は大きく変わりました。

「ラーメン1杯3,000円」「ニセコ化」といった刺激的な見出しがメディアで話題になったこともありますが、実際のところ、白馬の今はどうなっているのか?

地元に7年住んで感じた“リアルな白馬の今”をお届けします。

ポジティブな変化

飲食店が増えて、選ぶ楽しみが生まれた

ao LAKESIDE CAFE外観

2024年7月にオープンした「ao LAKESIDE CAFE」

「夜に開いてる店が少ない…」と嘆いていたのは過去の話。

ここ数年で、個性豊かな飲食店が増えました。

白馬村エコーランドのカフェ「Calico」

雰囲気が良い白馬村エコーランドのカフェ「Calico」

和食、イタリアン、アジアン…ジャンルもさまざまで、外国人観光客がターゲットのおしゃれなお店から、地元民が通う穴場まで。

なかにはちょっと値が張るけれど、地元民割引がある店も。

生ジェラート & スイーツショップ「TABITABI」など地元発の新スポットが登場

TABITABIジェラート店

TABITABIジェラート店

2025年春には、自社農園の作物を活かした生ジェラート&スイーツのお店「TABITABIジェラート」がオープン。

ヘーゼルナッツやサツマイモ、栗など、白馬で育てられた素材を使ったモンブランやパフェが並びます。

店内は和モダンで落ち着いた雰囲気。

白馬三山を望むテラス席でスイーツを楽しむ時間は、まさに癒しのひとときです。

外国人オーナーの宿泊施設がさらに増加

海外からの観光客増加に伴って、外国人が経営する宿泊施設も増えました。

英語が通じ、1階がカフェになっていたり、ラウンジスペースが広かったりと、開放的でフレンドリーな雰囲気が特徴。

旅先でも地元とつながれる、そんな空間が増えてきたのは、個人的にも歓迎すべき変化です。

国際対応の病院ができた

「白馬インターナショナルクリニック」は、英語対応が可能なスタッフがそろった医療機関。

冬季はスキー・スノーボードによる外傷患者が多く混み合うものの、村内に清潔で安心できる病院があるというのは、観光客にとっても、村民にとっても非常にありがたい存在です。

スキー場のインフラが進化中!

白馬岩岳新ゴンドラリフト

白馬岩岳新ゴンドラリフト

白馬岩岳マウンテンリゾートでは、38年ぶりにゴンドラリフトをリニューアル。

静かで快適、全方位パノラマが楽しめる新しいゴンドラは、一度体験の価値ありです。

さらに白馬八方尾根スキー場でも、2027年の開業を目指した新しいゴンドラや施設の開発が発表され、さらに魅力的なスノーリゾートとして進化する予定です。

課題や気になる点

観光客増で、混雑がすごい…

インバウンド客で賑わうJR白馬駅前

インバウンド客で賑わうJR白馬駅前

インバウンド観光客の急増で、特に冬のスキーシーズンはレンタカーでの来訪が目立ち、駐車場は常に満車。

スーパーやコンビニも混雑するようになり、地元民の生活に少なからぬ影響が出ています。

買い物はなるべく午前中に、が鉄則になりました。

長野-白馬間のバス料金の大幅値上げ

長野駅〜白馬駅間の高速バスが、2024年12月から1,800円 → 3,500円に値上げされました。

一方で、4人ならタクシーを使うのも現実的な選択肢に。

タクシー不足も含め、移動手段の選択肢が限られている点は、引き続きの課題です。

今後の白馬はどうなる?

より一層、観光の通年化が進む

白馬といえばウィンタースポーツの印象が強いですが、今後はグリーンシーズン(春~秋)の観光資源の充実が期待されます。

トレッキングやサイクリング、SUPやキャンプなど、四季を通して楽しめるアクティビティが増え、「オールシーズン型リゾート」へと進化していくでしょう。

宿泊税導入による観光財源の確保と再投資

白馬村では現在、観光振興のための財源確保を目的とした宿泊税の導入が検討されています。

これにより、観光インフラ(トイレ、駐車場、案内標識など)や公共交通の整備に再投資されることで、訪れる人・住む人双方にとって快適な環境整備が進みそうです。

持続可能な観光(サステナブル・ツーリズム)への移行

白馬村は2023年に国連世界観光機関(UNWTO)による「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に選出されました。

環境への配慮や地域文化の継承を重視する動きは今後さらに加速しそうです。

自然資源を守りながら観光を育てる「エコツーリズム」や、地域内での経済循環を目指す「地域循環型観光」など、サステナブルな視点がより重要になると考えられます。

白馬らしい自然と文化を活かし、ハイクオリティな体験を提供することが、これからの観光に求められていくでしょう。

まとめ

ここ数年で大きく「国際的山岳リゾート」へと進化を遂げています。

観光客にとっては選択肢が増え、魅力的な体験ができる場所に。

一方で、暮らす側にとっては物価上昇や混雑など、バランスの取りづらさもあるのが正直なところです。

それでも私は、日々この地に根を下ろしながら、新しい白馬の姿を前向きに受け止めています。

(「ラーメン1杯3,000円」はいまだに見たこともないし、メディアで報じられているほどネガティブな感情はありません)

変わりゆく白馬村の姿を、これからも丁寧に伝えていきたいと思います。

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