白馬エリアのグリーンシーズンと言えばトレッキング。
6月になり、栂池高原や八方尾根のゴンドラが運行開始。
標高約2,000メートルの地点に、楽々アクセスできるようになりました。
今回はオープン直後の栂池自然園と八方尾根自然研究路の様子をレポートしたいと思います。
栂池自然園
栂池自然園とは?
栂池自然園は標高1,900m~2,000mの地点に広がる日本有数の高層湿原です。
白馬乗鞍岳の火山活動によって形成された断層に水が溜まり、数百万年以上の長い年月をかけて湿原が誕生しました。
いまでは数百種類にも及ぶ花が咲き、6月から7月上旬にかけてはミズバショウが、7月中旬から8月上旬にかけてはニッコウキスゲがそれぞれ見頃になります。
6月1日の時点では一面雪景色
今シーズンのミズバショウの見頃予想は6月20日頃。
しかし6月1日の時点では、まだ雪が多く残っている状態でした。
スプーンカットと呼ばれる、風や雨の影響で凸凹に解けた雪原が広がっています。
園内の木道も大部分が雪に埋もれています。
足元は登山靴もしくは防水性のある長靴がマストアイテム。
そんな真冬のような景色のなか、水が湧き出ているところや沢の近くでは雪が解け、ミズバショウが顔を覗かせていました。
天気が良ければミズバショウと残雪の北アルプスを見ることができます。
例年、オープンからミズバショウがピークを迎えるまでの期間は観光客が少なめ。
写真を撮ったり、ゆっくり自分のペースで観光したい方にオススメの時期です。
MAP
八方尾根自然研究路
八方尾根自然研究路とは?
八方尾根自然研究路は、八方尾根スキー場の最上部から標高2,060mの八方池に向かう、約60分のトレッキングコースです。
木道が整備されている南ルートなら初めての方でも安心。
四方八方に尾根が延びていることから名づけられた八方尾根は眺望が抜群。
富士山や八ヶ岳、雨飾山など日本百名山のうち11峰を見渡せます。
八方尾根では347種の高山植物が自生し、その中には「ハッポウ」と名前が付く固有種がなんと4種も!
(ハッポウ タカネセンブリ、ハッポウ ワレモコウ、ハッポウ ウスユキソウ、ハッポウ アザミの4種)
これが八方尾根トレッキングが人気の理由のひとつです。
6月5日の時点で高山植物が咲いています
標高は栂池自然園と大差ありませんが、雪が残っているのは一部分だけ。
コース脇にはミヤマキンバイやユキワリンソウなどの高山植物が咲き始めています。
まだ観光客が少ないので、写真を撮ったり花の名前を調べながら高山植物を楽しめるのがこの時期の魅力。
八方池は8割以上が雪の中
八方池は、雪に押し流された土砂が堆積し、そこに雪解け水や雨水が溜まってできた自然の池。
コンパクトな池ですが、最深は4m以上。サンショウウオやモリアオガエルが生息しています。
そんな八方池も6月上旬は池の大部分が雪の中。
白馬の観光ポスターでよくみられる、白馬三山を美しく映す姿に出会えるのは7月以降。