6月13日、白馬五竜高山植物園の2020年の営業が始まりました。
オープン直後のこの時期、花の種類はまだ少なものの人気の花が咲いていたり、ピークを迎えているものもあります。
花期が早い、チングルマやクロユリの他に、ウルップソウやシラネアオイが開花。
見どころがたくさん詰まったオープン初日の様子をレポート!
人気の花が開花
白馬岳や白馬大池の周辺で大群落が見られるチングルマ。
標高の高い山岳地の見頃はまだ先ですが、白馬五竜高山植物園では綺麗に咲いています。
(園内にはこれから咲く群落もあります)
白馬大雪渓上部や葱平、白馬岳頂上宿舎の周辺で見られるクロユリ。
黒色の花を咲かせる植物、名前に「クロ」がつく植物は珍しいそうです。
「高山植物の女王」として、絶大な人気を誇るコマクサ。
可憐なピンクの花とパセリのようなきめ細かい葉は、写真映え抜群。
アップの写真を撮りたい方は、咲いたばかりの今の時期がオススメです。
北海道と八ヶ岳、北アルプスの一部でしか見られないウルップソウ。
他の植物園でも扱っているところが少なくとても貴重な存在。園内では今が見頃を迎えています。
ウルップソウはコマクサと同じく、高山帯のガレ場に自生する高山植物。
白馬五竜高山植物園でも似たような環境で生育しているので、うまく切り取れば本当の高山のような雰囲気で撮影できます。
ヒマラヤなどの標高3,000〜5000m級の厳しい環境に自生しているヒマラヤの青いケシ。
(正式名称はメコノプシス・グランディス)
ヒマラヤンブルーと呼ばれる鮮やかな青さが特徴で、雨に濡れると一段と綺麗に映えます。
ふわふわの産毛のようなものが生えた葉や茎にも注目してみてください。
白馬五竜高山植物園では本来6月下旬~7月下旬に咲く花ですが、今年は開花調整したことでオープンとほぼ同時に開花。
これから咲く個体もあるので7月中旬頃まで楽しめそうです。
その他、シラネアオイ・ミヤマオダマキ・アツモリソウ・イワベンケイなど、国内外の様々な花が開花しています。
白馬五竜高山植物園、いつが見頃?
スタッフがよく聞かれるという「いつが見頃ですか?」という質問。
白馬五竜高山植物園では、高山から里山に咲く植物まで幅広く植栽しているので常に何かが見頃の状態です。
花期が短いものが多く、半月も経つと見頃の花がガラッと変わります。
その一方、豪雪地のスキー場ならではの工夫で、雪を被せて開花調整をしていたりもします。
これにより同じ種類の花でも長い期間、見頃を楽しめるようになります。
見たいものに合わせて来園時期を選ぶ
様々な種類の花を植栽し、いつ来ても「何か」が見頃の白馬五竜高山植物園。
「何を見たいか」を考慮して行く時期を選ぶのがオススメ。
6月
雪解け後一番最初に咲くシラネアオイ、本州では北アルプスの一部と八ヶ岳でしか見られないウルップソウなど、特に珍しい高山植物が多い季節。
栂池自然園や尾瀬で有名なミズバショウが、アルプス平自然遊歩道の周辺で開花します。
7月
一年の中で一番花の種類が多のが7月。
年に一度しか来られない方、高山植物に詳しくない方、コマクサやヒマラヤの青いケシが見たい方は、この時期がオススメ。
8月
花の「数」が一番多いのは8月。
シモツケソウの群生が斜面を覆い、赤い「お花畑」が一面に広がります。
雨の日の白馬観光にも
登山やアウトドアアクティビティが観光の中心である白馬エリアは、雨が降ると選択肢が一気に減ってしまいます。
白馬五竜高山植物園は、エイブル白馬五竜スキー場上部のアルプス平ゲレンデの斜面を利用して作られているため、晴れていれば五竜岳を始めとする北アルプスの山々と一緒に高山植物を楽しめます。
が、実は雨の日の観光もオススメ。
園内の大部分は石造りの歩道が整備されているので快適。
また、ゴンドラ降り場を出てすぐの場所にも見頃の花を植栽してあるので、雨の中を歩き回る必要もありません。
さらに、長靴と傘を無料で貸出ししているので雨具が無くても安心して遊べます。
天候に左右されることなく楽しめるように配慮されているのが白馬五竜高山植物園の魅力。
ぜひ今シーズン、お出かけしてみてください。
アクセス | 長野県北安曇郡白馬村神城22184-10 |
電話 | 0261-75-2101 |
URL | shokubutsuen |
ゴンドラ営業時間 | 6月13日~10月25日 8:15~16:00 ※7・8・9月は早朝営業有り |