2018年にオープンした「白馬マウンテンハーバー」やマウンテンバイクの聖地として知られる「白馬岩岳 MTB PARK」などが人気を集め、グリーンシーズンの白馬岩岳は白馬エリアでトップクラスの人気を誇ります。
特に山頂にせり出すように作られた白馬マウンテンハーバーは、白馬三山を間近に望めるスポットとしてSNSやメディアで話題に。
グリーンシーズンの来場者数がウィンターシーズンを超える、という逆転現象が起きるほどの人気ぶりです。
そんな白馬岩岳ですが、実は山頂へ行くにはゴンドラだけではなく「トレッキング」という手段もあります。
今回、北アルプスの夏山登山シーズンを迎える前の肩慣らしとして、トレッキングに挑戦してきたのでレポートしたいと思います。
白馬岩岳トレッキングコース
コースマップ(白馬岩岳観光協会HPより)
今回挑戦したのは、「西山入口」から緑色で塗られたルートを使用して山頂に至る片道3.6kmのコース。
スキー場の左端に沿って登っていきます。
ベースから山頂までの標高差は約500m。
昭文社の「山と高原地図 白馬岳」に記載されている標準コースタイムは、登り1時間30分・下り1時間となっています。
コースの前半は眺望がほとんどない樹林帯ですが、後半はゲレンデやマウンテンバイクコースを登ることになるので、稜線歩きのような解放感を味わえます。
危険な岩場や急登は無く、登山初心者でも挑戦しやすい山です。
アクセス | 長野県北安曇郡白馬村北城12056(白馬岩岳マウンテンリゾート) |
前半は樹林帯、後半はスキー場斜面を登る
駐車場から登山口までは一般道路を歩きます。
冬季のみ営業しているフードコート「ホワイトプラザ」や今春オープンしたばかりの宿泊施設「エントエン」を横目に進むこと5分。
登山口に到着です。
登山口の正面にはキッズ用と思われるジャンプ台があります。
ここからトレッキングスタートです!
ポイントごとに標識が出ているので、道迷いの心配はほとんどありません。
マウンテンバイクのダウンヒルコースを右手に見ながら、車も通るであろう道を登ります。
このあたりは「登山道」というよりは「ただの坂道」です。
ほとんどが砂利道なのでとても歩きやすいです。
そんな「ただの坂道」を20分程歩くと、ようやく登山道らしい道が姿を現します。
序盤は階段を駆け上がります。
この辺りはまだ標高1,000mにも満たない樹林帯のため、風通しが悪くとても蒸し暑いです。
道中で一番体力を奪われたポイントでした。
傾斜はきつくありませんが、地面が湿っているので滑りやすいです。
所々に左側の視界が開けて北アルプスが見えますが、見とれるあまり木の根や岩がつまずかないように注意が必要です。
大きなアンテナを通過しさらに歩くと、一時的に樹林帯を抜けて、スキー場のツートップコースとコメツガコースの上部に出ます。
民宿街や小谷村が見える開放感が抜群のポイント。
ここにはマウンバイクのダウンヒルコースがあり、ライダー達が猛スピードで斜面を駆け下りていきました。
さらに進むと再び樹林帯に入り「天狗の庭」という休憩&展望スポットに到着します。
天気が良ければ白馬三山が見渡せます。
(この日は眺望が無かったので写真は割愛します…)
完全に樹林帯を抜けると、マウンテンバイクのダウンヒルコースと並走になります。
一部、ダウンヒルコースを横切る場所があるので接触しないように周りを見ながら進みましょう。
スキー場のサニーバレーコースを登っているとゴンドラ山頂駅が視界に飛び込んできます。
ここまでくればゴールは目前、ラストスパートです!
緩やかな斜面を歩くこと10分、ついに山頂に到着です。
スタートから1時間20分でした。(ちなみに、下山には40分かかりました。)
山頂は風が爽やかで山麓とは完全に別世界。
この空気と景色があれば、トレッキングの疲れが一気に吹き飛びます。
白馬三山の眺望は?
朝は快晴でしたが、到着するころには雲に隠れて白馬三山を見ることができませんでした。
季節は違いますが、晴れていればご覧のような絶景が見られます。
午後に近づくにつれて雲がかかりやすいので、9時から10時ごろに山頂に着くようにスケジューリングするのがオススメです。
登ってみた感想
全体的に緩やかで危険な箇所も無いので初心者向けの登山コースであることは間違いありませんが、想像していた以上に疲労感が残りました。
それは恐らく、樹林帯の気温や湿度が影響したと思います。
白馬岩岳は標高が低くトレッキングコースの半分を樹林帯が占めるため、とても暑く体力を奪われました。
白馬エリアでは他にも初心者向きの登山・トレッキングができるスポットがありますが、それぞれを「疲労感」で順位付けをすると以下のようになります。
白馬岩岳トレッキング > 小遠見山トレッキング > 八方尾根自然研究路トレッキング > 栂池自然園一周 |
もちろん天気や体調、体力によって感じ方は変わりますが、八方尾根や小遠見山トレッキングよりも疲れました。
当初の目論み通り、北アルプス登山に行く前の良いトレーニングになったと思います!
そして自分の足だけで登ることで、山頂からの景色や空気がいつも以上に良いものに感じました。
みなさんもぜひチャレンジしてみてください!
ちなみに、今回のトレッキング中にすれ違ったハイカーは3組でした。
人が少ないということは、それだけクマに遭遇するリスクも高まるので、熊鈴などの熊対策は必ずしましょう!