2020年10月31日は、栂池自然園のグリーンシーズンの営業最終日。
紅葉はすでに終わり、季節は冬。
前日には今シーズン4回目の雪が舞い、白馬岳と園内は綺麗に雪化粧しました。
今回は最終日の園内の様子をレポートするとともに、栂池ビジターセンター主任の猪股さんに今シーズンを振り返ってもらいました。
前日に雪が降り、雪景色の栂池自然園
30日に今シーズン4度目の降雪があり、木道や湿原は薄っすら白くなっていました。17日に初冠雪を記録した白馬岳にも何度か降雪があったようで、朝の優しい光に照らされて神々しい姿を見せてくれました。
日陰では一週間前に降った雪が多く残っており、雪の感触を味わいながらトレッキングを楽しめました。
「25日の朝は約20cmの積雪を記録しました。栂池自然園には20年近く勤めていますが、10月にこれほど積もったのは2~3回しかありません。」と猪股さんが話すほど珍しいことのよう。
ちなみに10年以上前には一晩で膝下まで積もったこともあるとか。
栂池自然園には雪以外にも「冬」を感じさせるものがありました。
湿原の池塘は凍り、土や草には霜が降りています。さらにキーンと張りつめた冷たい空気が、2週間前とは明らかに違い、季節の移ろいを実感しました。
雪の上には動物の足跡がたくさん!普段はなかなか出会うことができない動物が、雪の上を歩いた後が残っています。写真はキツネですが、ウサギやオコジョなどの足跡もありました。運が良ければ!?クマの足跡にも遭遇できるそうです。
動物の足跡を探すのはこの時季ならではの楽しみ方です!
コロナ禍や7月の長雨。色々あった2020年シーズン
2020年は新型コロナウィルスに流行や7月の長雨など、観光地にとってはさまざまな苦難がありました。
栂池ビジターセンター主任の猪股さんに今シーズンを振り返ってもらいました。
猪股さん「6月からグリーンシーズンの営業が始まりましたが、6月と7月は新型コロナウィルスの影響や天候に恵まれず、お客さんが少ない苦しいスタートになりました。それでも9月と10月はGo Toキャンペーンの効果もあってか、昨年と同程度まで戻ってきました。
感染予防の観点から、ビジターセンターや栂池山荘の使用に制限が出てしまいましたが、大きなトラブルもなく、無事にシーズンを終えることができてホッとしています。」
ほぼ例年通りに見頃を迎えた高山植物
猪股さん「見どころが多い栂池自然園ですが、その中でも特に注目を集めるのはミズバショウやニッコウキスゲ、ワタスゲです。いずれもほぼ例年通りに見頃を迎えましたが、今年は咲いた花数が多く、色とりどりに彩られた園内が印象的でした。その一方で、7月の長雨や日照不足の影響を受けたナナカマドは紅葉の色付きがイマイチでした。」
今年は高山植物の当たり年でしたが、来年も良いとは限りません。事前に予想するのは難しく、その時季になってみないと分からないそうです。
ちなみに、ミズバショウ湿原の一角ではすでにミズバショウの芽が出ており、来年に向けた準備が始まっていました。この状態のまま雪を被って越冬し、来年の6月に大きな花を咲かせます。
栂池自然園の来シーズンの営業は?
栂池高原スキー場と栂池自然園を繋ぐロープウェイは3月中旬頃から運行予定。その後、4月上旬に栂池山荘が、6月に栂池ビジターセンターが営業を開始します。
営業開始日は積雪量やそのときの状況によって変更の可能性があるので、わかり次第お伝えしたいと思います。
栂池自然園の今年のレポートは今回で最後になりますが、冬や来シーズンも引き続きレポートしていくので宜しく願いします!
栂池自然園のインフォメーション
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栂池自然園URL | sizenen.otarimura |
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