八方尾根のゴンドラとリフトを乗り継いでアクセスできる「唐松岳」は、危険な箇所が少なくアプローチが容易なため、北アルプス登山の入門コースのとして親しまれています。
初心者でも挑戦しやすい山でありながら、展望の良い尾根や稜線歩きは魅力的。
日本百名山のうち11峰が見渡せるほか、300種以上の高山植物が自生しているため、夏の登山シーズンには多くの登山客が訪る白馬エリアきっての人気を誇ります。
8月上旬、日帰りで唐松岳登山に行ってきましたが想像以上に大混雑。
今回はその様子をレポートしたいと思います。
唐松岳登山
ゴンドラリフト「アダム」(乗車時間8分)、アルペンクワッドリフト(乗車時間7分)とグラートクワッドリフト(乗車時間5分)を乗り継ぎ、終点の八方池山荘が唐松岳登山のスタート地点。
標高2,696mの山頂までは、八方池を経由して約4時間の行程です。
標高3,000mに迫る白馬岳などと比較すると少し目立たない存在ながら、展望の良さと豊富な高山植物はアルプスの中でも随一。
唐松岳の山頂からは五竜岳や鹿島槍ヶ岳、黒部川の峡谷を隔てて立山連峰や剱岳の展望が楽しめます。
高く堂々とそびえる姿は圧巻の迫力です。
八方尾根から唐松岳にかけて自生している高山植物の数は300種以上。
その中には「ハッポウ」と名前の付く固有種が4種もあります。
見どころや高山植物については、こちらの記事に詳しくまとめているので是非ご覧ください。
チケット売り場&ゴンドラ乗り場は大混雑
8月の土・日曜日は6:30からゴンドラが運行開始します。
この日は6:15に到着したにも関わらず、ご覧の混雑ぶり。
チケットの購入とゴンドラの乗車までに1時間近く並ぶほど、登山客で溢れかえっていました。
一日の中でここが一番混雑していました。
登山道の様子
登山口付近は混雑していますが、すぐに2コースに分かれるため緩和します。
岩がゴロゴロしている「登山道コース」と木道で歩きやすい「木道コース」は、所要時間に大差はありません。
展望を楽しみたい方は登山道コース、高山植物を楽しみたい方は木道コースを選ぶのがオススメ。
コース前半の山場である八方ケルン付近は、斜度がきつく歩きにくい岩がゴロゴロしているので混雑しやすい場所です。
八方池までの一般の観光客は、サンダルやスニーカーで登っているかたが多いので苦戦している様子でした。
この場所に限ったことではありませんが八方尾根は日差しを遮るものがないので、こまめに水分を取るなど熱中症対策が必要です。
八方池までの一般の観光客とはここでお別れ。
ここから先は、登山者だけの世界です。
扇雪渓付近は崩れやすいガレ場な上に登山道が細く、八方池以降では一番混雑しやすい場所です。
下り客が増えてくると、それぞれ譲り合って通行するため、待ち時間が発生します。
唐松岳山頂の様子
唐松岳の稜線上はご覧の通り人もまばら。
緑のハイマツと白砂のコントラスト、青空に映えるなだらかな三角形のピーク。
絶景を堪能しながらのんびりと稜線歩きを楽しめました。
優雅な稜線歩きから20分、山頂に着くとそこは再び大混雑…!
山頂の標柱で記念撮影をする人、ほっと一息休憩をする人、昼食をとる人。
狭い山頂に次々と登山客が登ってくるので大変混雑します。
唐松岳頂上山荘も混雑
唐松岳頂上山荘前にもたくさんの登山客がいましたが、ベンチもあるので昼食をとるならここがオススメ。
また山頂と違いスペースを広々使用できるので、バーナーを使用した山ごはんの調理もしやすいです。
夏の時期の唐松岳頂上山荘ではランチ営業しておらず、売店でカップラーメン(500円)のみ販売しています。
しっかり食べたい方は自炊もしくはお弁当を持参しましょう。
さいごに
初心者でも挑戦しやすく、抜群の眺望や高山植物を楽しめる一方で、登山客で大混雑する夏の唐松岳登山。
渋滞にはまると到着時間にも影響が出るので、時間に余裕を持ってプランニングするようにしましょう。
インフォメーション
アクセス | 長野県北安曇郡白馬村大字北城4258 |
リフト営業時間 | 8月の土曜・日曜 6:30~17:00 |
URL | happo-one.jp |
お問い合せ | 0261-72-2715 |