高山植物の最盛期が終わり、紅葉シーズンまでの谷間の時季である9月前半。見どころが少ないんじゃないか、と思うかたもいるかもしれませんが、実はそんなことはなく、この時季ならではの楽しみ方があるんです!
今回は、この時季の栂池自然園の楽しみ方を、栂池ビジターセンターの猪股さんに伺ってきました。
山の景色を楽しみたい方におすすめ
9月前半の魅力はなんですか?
猪股さん:「この時季は空気がカラッとしていて山がくっきり見えるんです。山の景色を楽しみたい方には断然おすすめの時季です!」
9月の1週目に撮影した写真がこちら。
少し雲はありますが、猪股さんがおっしゃる通り、空気が澄んでいるので、山の稜線がはっきりと見えます。色がつき始めた草紅葉とのコントラストも美しいですね。
気温が上がるにつれて、雲が発生しやすくなるので、山の景色を楽しみたい方は、栂池山荘に宿泊するか朝一番のゴンドラに乗ってくるのがおすすめです。
他に魅力はありますか?
猪股さん:「夏休みが終わったばかりのこの時季は、比較的お客さんが少ないので、ゆっくり自分のペースで散策を楽しむことができます。混雑しているときは、ある程度人の流れに合わせなくてはいけません。でも、空いていれば高山植物を観察したり、写真を撮ったり、思い思いの時間を過ごせます。」
確かにこの日は、空いていたのでゆっくりと散策を楽しむことができました。写真を撮ったり、景色のいいところでお弁当を食べたり。みなさんがのんびりと過ごせるのが、この時季の魅力ですね。
栂池自然園に行く予定の日が雨。雨の日の楽しみ方はありますか?
猪股さん:「雨の日には雨の日なりの魅力があります。例えば、アザミなどに雨の水滴がつくと可憐で、普段とは違う表情を見せてくれます。雨の日は見通しが悪くなるので、全体の景色を楽しむというよりは、植物の細かいところをじっくり観察するのがおすすめです!また、楠川(園の真ん中ぐらい)までであれば、平坦な道が続くので、レインウェアを着ていれば散策も可能です。」
雨だからといって予定を変えるのではなく、足元の植物をよく観察して、普段とは違った目線で歩いてみるのも楽しみ方のひとつです。また、麓が厚い雲に覆われていても、栂池自然園のように標高が高いところまでは、雲が上がってきていない場合も多いです。あきらめずに、「行ってみる」ことが良さそうですね。
栂池ビジターセンターには、ボルダリングやクライミング、スラックラインがあり、無料で遊ぶことができます(ハーネスは別途レンタル)。特に雨の日は子ども連れの家族に大人気です。
紅葉の見頃はいつ?
9月前半の楽しみ方について伺ってきましたが、それでやっぱり紅葉の情報は気になりますよね!?紅葉の時季についてもお話を聞いてきました。
猪股さん:「例年、9月末頃からダケカンバやミネカエデが色付きはじめます。全体的に黄色系が多い時季になります。そして、10月上旬から中旬にかけては、ナナカマドやツツジ系の赤系の紅葉が最盛期になります。笹の緑色も加わり、3色の紅葉が楽しめます。」
同じ紅葉でも、行く時季によって違う顔を見せてくれるそうです。
紅葉が散った後は・・・
紅葉が散った後は、流石に見どころがないかと思いきいや、独特な形をしたダケカンバの白い幹が森の中に浮かんでいるように見えて、とても幻想的な雰囲気になるんです。ガスが多めの日は特におすすめ。
ちなみに、夏に晴れの日が多くて、昼と夜の寒暖差が大きかった年は、紅葉の色付きがいいんだそうです。さて、今年はどうでしょうか!?
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