7月24・25日に白馬岳登山に行ってきたのでレポートします!
使用したのは猿倉をスタート地点に白馬大雪渓を経由し白馬岳に至るルート。
涼しい雪渓歩きや鮮やかなお花畑が楽しめる人気のルートです!
この記事では、登山ルートを写真付きで紹介するとともに、服装や危険箇所、見どころなどもお伝えします。
山行を予定されている方は是非参考に!
スタートは猿倉登山口から 6時14分
猿倉登山口からスタート。
車は猿倉山荘近くの駐車場に停めます。4連休の影響で、朝6時前の時点ですでに7割程度が埋まっていました。
正面に見える山が今から登る白馬岳。その存在感に圧倒されます!
猿倉登山口に隣接して建つ猿倉荘は、前泊に利用できる他、登山届の提出、トイレ、売店等の設備が整っている山小屋。
入山前の準備はここで済ませます。
※この先の白馬尻小屋は2021年シーズンの営業を休止しているので、登山中トイレや売店はありません
入山直後は写真のような緩やかな登りの砂利道がほとんど。
砂利道の終点である御殿場までは約30分です。
ゆっくり慎重に歩き、後半戦に備えて体力を温存しておきましょう!
御殿場からは木道や岩がゴロゴロした道で、本格的な登山道になります。
登山道脇には高山植物が多数咲いているので足元に注目してみてください!
雨に濡れると透明になる花「サンカヨウの実」を発見!
白馬尻小屋に到着 7時10分
スタートから約55分で白馬尻小屋に到着!
ですが…今シーズンは白馬尻小屋は営業しておらず、毎シーズンごとに組み立てられる小屋はありません。
トイレはありませんが、休憩するのはOK!適宜水分補給などをしましょう。
白馬尻小屋から先は、再び木道や岩がゴロゴロした道が続きます。
途中、キヌガサソウの群落があるので注目です!
白馬大雪渓入口に到着 7時28分
白馬尻小屋から約15分で白馬大雪渓入口に到着!
ここからはいよいよ雪渓歩き!アイゼンを装着します。
雪渓の上は落石の危険が高いため休憩できる場所はありません。
したがって、雪渓入口で水分と栄養補給をしっかりしておきましょう!
◯雪渓歩きに必要なもの・あると便利なもの◯
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針ノ木大雪渓や剱沢大雪渓とともに日本三大雪渓に数えられる白馬大雪渓は、標高差600mもある国内最大規模の雪渓です。
雪で冷やされた空気は真夏でも冷たく、まさに「天然のクーラー」!
晴れていれば最高に気持ちが良い雪渓歩きですが、尾根や霧で太陽が遮られるタイミングは寒く感じます。
◯雪渓歩きの注意点◯
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雪渓は後半になるにつれて斜度が急になりますが、足の裏全体で着地し、しっかりアイゼンを噛ませるように意識すると歩きやすいです。
白馬大雪渓の終着地点 9時6分
約90分の雪渓歩きを経て、雪渓の終着地点に到着。
第一関門突破です!
ここで一旦アイゼンを外しますが、この場所も落石の危険地帯。
アイゼンを外して、すぐに出発しましょう!
※写真の手前に写っている岩はほぼ全て落石です…
大雪渓の後は、第二関門の秋道を進みます!
ルート上にはたくさんの落石・浮石があり、斜度も急なためとても歩きにくいです。
より一層集中して歩かなければならず、個人的にはこの辺りで一番体力を消耗しました…!
※8月の後半以降は、雪渓の融雪が進むため秋道の距離が長くなり、さらに大変になります
しばらく進むと橋が架けられた沢が現れます。
一見、危険度が高く見えますが、橋はしっかり固定されているのでゆっくり歩けば大丈夫。
この橋を渡り終えると、比較的安全な場所に出るので休憩してOKです!
沢からしばらく歩くと小雪渓に到着。大雪渓からは約1時間15分でした。
ここで再びアイゼンを装着。
小雪渓は登りではなく、対岸へトラバースします。
谷側を覗き込むとその高度感にヒヤヒヤしますが、ステップが幅広く切ってあるので見た目以上に安心して歩けます。
小雪渓以降に危険な箇所はほとんどありません。
お待ちかねのお花畑はもうすぐそこです!
花の白馬
小雪渓を過ぎると、登りの最終盤!
緊急避難小屋から稜線にかけては「白馬のお花畑」が広がります。
「花の白馬」と呼ばれる白馬岳周辺は、日本に自生する高山植物の約8割の345種も見ることができ、花の名所として国の特別天然記念物に指定されています。
ウルップソウやツクモグサなどの貴重なものから、コマクサやチングルマなどの人気の高山植物までさまざま。
太陽の紫外線が強い高山で咲く花は、身を守るために色素を多く生成します。
そのため濃く色鮮やかな花を咲かせるのだそうです。
この付近に咲いていた高山植物をいくつかご紹介します!
ミヤマタンポポは日本の在来種。
これより標高の低い場所で見られるタンポポは、外来種の可能性が高いそうです。
オレンジ色のクルマユリを中心としたお花畑!
標高2,000m以上の場所でこのような景色を見られるのは感動的です。
白馬岳登山の醍醐味です。
この時期に白馬岳登山に行こうと思った理由のひとつはウルップソウが見たかったから。
ウルップソウは、北アルプスの一部や八ヶ岳、北海道にのみ自生する希少な高山植物です。
残念ながら最盛期は過ぎていましたが、緊急避難小屋から白馬岳頂上宿舎までの登山道脇にきれいな個体がいくつかありました!
他にもたくさん咲いていましたが、花名がわからないため割愛させていただきました…
◯高山植物のポイント◯ 白馬岳の高山植物の最盛期は7月から8月上旬頃!お盆を過ぎると花数が減るのでお早めに! |
白馬岳頂上宿舎に到着 11時41分
登山道の両サイドに広がるお花畑を突き進むと、前方に白馬岳頂上宿舎が見えてきます。
稜線まであと少し!
この辺りはやや急登ですが、登山道は広いため危険な箇所はありません。
スタートから約5時間30分で本日の宿、白馬岳頂上宿舎に到着!
稜線直下に建つ白馬岳頂上宿舎から白馬岳山頂までは15分の登り。
先にチェックインを済ませ、小休憩を挟んだら山頂目指して出発です。
白馬岳への稜線は緩やかな登りです。
存在感抜群の白馬山荘と白馬岳の山頂が見えてきます。
この辺り一帯も高山植物の宝庫!足元の花を見落とさないようにしましょう!
本当は一直線に山頂を目指す予定でしたが、誘惑に負けて白馬山荘スカイプラザの名物「しろうま大雪渓かき氷」をいただきました!
ふわっふわの氷と練乳の相性が抜群!
ふわふわの氷は頭が痛くなりにくいので、一気に食べてしまいました。
白馬岳山頂に到着 14時6分
スカイプラザでお腹を満たしたら山頂へ!
この瞬間だけ雲に包まれていましたが、なんとかピークハントすることができました。
高山植物や景色を楽しみながら白馬岳頂上宿舎へと戻ります。
稜線上に自生するウルップソウは花期の最終盤でした。
あと2週間ほど早ければ大群落が楽しめたはずです…!
白馬岳登山は1泊2日の行程がオススメ
白馬岳周辺は見どころがたくさんあります。
せっかく来たのならば、小屋泊もしくはテント泊でゆっくり過ごすのがオススメです。
周辺の山々の景色はもちろん、夕焼けや星空、ご来光も楽しめます。
山小屋のリンクを貼っておきますので、詳細情報をチェックしてみてください!
◯山小屋情報◯ ※2021シーズンの宿泊は完全予約制です。 |
最後に、白馬岳頂上山荘の設備や持ち物などをまとめたいと思います。
アンテナ白馬の「登山関連記事」のリンクも貼っておきますので、参考にしてみてください!
◯白馬岳頂上山荘の設備・持ち物など◯
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◯登山関連記事◯ |